「国内FXとは何が違うの?」
「海外FXって外国の会社だから日本語でサポートは受けられるの?」
・・・
と、海外FXについて不安や疑問があって躊躇なされる投資家の方も多いと思います。そのお気持ち、よくわかります。
そもそも国内FXを紹介するサイトでは「海外FXは危険」と書かれているのが当たり前ですし、逆に海外FXを紹介するサイトでは「海外FXにはこんなメリットがいっぱい」と書かれているのが当たり前。
じゃあ、本当はどっちなんだということなんですが、ハッキリ言いますがどちらも本当です。
「ええ!?どういうこと??」
ってなりますが、よく考えてください。
FXトレードと言っても、人それぞれです。資金が多い方もいれば少ない方もいる。専業の方もいれば兼業の方もいる。月に3万円でも稼げれば充分っていう方もいるし、最低100万円稼げなければ意味がないという方もいる。
それを全て一緒くたにして国内FXだ!海外FXだ!って言うこと自体がナンセンスだと私は思います。
国内FXも海外FXもそれぞれ長所もあり、短所もあります。絶対にこうじゃなければいけないということはないはずです。
ポイント
自分のトレードスタイルに合わせて、利用するFX会社を選択するべき
そこで今回は海外FXと国内FXを比較していきます。
どちらが自分にあっているのかを知るお手伝いができればと思います。
海外FXと国内FXを比較
最大レバレッジが違う
国内FXは金融庁の金融商品取引法に基づく登録を受けている業者になりますのでレバレッジ規制があり最大で25倍となります。
海外FXは国内FXと違い金融庁には無登録の業者になりますので上記のレバレッジ規制の対象外となります。それにより会社によって違いますが、最大レバレッジ1000倍や888倍、無制限という会社もあります。会社によって違いますが、口座残高により最大レバレッジは段階的に少なくなります。(それでも国内FXよりはハイレバレッジですが)
海外FX否定派の人が声高に言う「ハイレバ取引は危険」というのがあるのですが、では逆の「低レバレッジは危険ではない」が正しいかというとそれも違います。ハイレバでも低レバでも勝てる人は勝てるし、負ける人は負ける。これが投資の世界です。もし本当に勝てない原因がハイレバならばハイレバをやめればいいだけでしょう?負け続ける原因は手法やトレードルールにあると私は思いますが・・・
私は低資金でやるなら海外FX、ある程度の資金を入れるなら国内FX、で良いと思います
国内FXは最大25倍、海外FXでは最大100倍や200倍は当たり前。レバレッジをコントールすることもFXトレードでは大事
ボーナスの充実度
国内FXでは口座開設後入金したらボーナスで2万円くらいが多いように思います。海外FXでは口座開設するだけで入金しないでも3000円や5000円くれる会社もあります。海外FXだと一銭も使わずにもしかしたら何十万、何百万も稼げるチャンスがあるということです。これはすごいです。
それだけじゃありません。海外FXでは入金ボーナスというのがある会社もあって、例えば10万円入金すると入金ボーナス100%で10万円分のクレジットボーナスが貰えて合わせて証拠金20万円でトレード可能です。
これってすごくないですか?少ない資金でもそこそこ大きなポジションを持てることになりますので、効率的な資金運用が可能とも言えますよね。
ただ国内FXも海外FXもボーナスは初回入金時だけという会社もありますが、海外FXには定期的にボーナスキャンペーンを行っている会社もあって、中には100%ボーナスだけでなく200%や300%もボーナスをくれる会社もあります。
ここまで入金ボーナスについて解説してきましたが、それ以外にも取引ボーナスがあります。会社によって差はありますが、大抵は何ロットで何ポイントといった感じにボーナスが付きます。国内FXでもこの取引ボーナスを提供する会社はいくつかあり、中には食品をくれる会社なんていうのもあります。
しかし国内FXも海外FXもこの取引ボーナスを積極的に提供している会社は少ないです。
海外FXには魅力的なボーナスキャンペーンあり。口座開設ボーナスや入金ボーナスを上手に活用しよう
スプレッドの違い
スプレッドの違いはかなり重要です。スプレッドが広いイコール取引コストが大きいとなるのでなるべくスプレッドは狭い方が良いです。長い保有期間でのトレードをする方はそこまで神経質になるポイントではないのですが、一日に何回もトレードするようなデイトレーダーやスキャルピングトレーダーにとってスプレッドはとても重要です。
ざっくり言うと国内FXはスプレッドが狭い、海外FXはスプレッドが広いです。
例えば日本人に一番馴染みのある通貨ドル円では国内FXだと0.2pipsからとほとんどスプレッドを意識しないでもいいくらいです。
それが海外FXだと会社によっても違いますが、狭いと言われる会社でも1.0pips以上あります。もっとスプレッドの狭い口座スタイルもありますが(ゼロスプレッド口座)、スプレッドが狭いかわりに取引手数料が往復で取引きごとに掛かりますので合計すると国内FXより取引コストを低くするのは難しいです。
国内FXはスプレッドが狭い、海外FXはスプレッドが広い、よく理解して使い分けよう。
信頼性の高さ
国内FXは金融庁に登録されている会社ならば信託保全が義務付けられています。ですので、もしFX会社が倒産しても預けている資金はちゃんと返ってくるようなシステムになっています。海外FXもそれぞれ独自の信託保全を行っており、また日本の金融庁には登録していないものの、セーシェルやキプロスなどと言った国の金融ライセンスを持っているということも多いです。
海外FXの紹介サイトでは信託保全も金融ライセンスもあるから安全であるようなニュアンスをよくみますが、もし何かあった時に本当に国内FXのように資金返還が行われるかどうかはハッキリ言ってその時になってみないとわからないというのが正直なところです。
またよく聞かれるのが海外FXの出金拒否や口座凍結、SCAMなどです。ネットを調べれば「あの会社で出金拒否された」とか「儲かっていたら口座凍結された」とかクチコミ、悪評がいくらでも出てきます。そういったSNSでの書き込みをみてみるとほとんどあり得ない取引(禁止されているルール違反な取引)をされている方が多い気がします。
普通の取引をしてやっと利益を出して出金拒否されたら泣くに泣けないですよね。
でも1千万円や1億円を出金した経験は私にはないですが、100万円以上の出金は何度もしています。その中で一度も出金拒否や出金遅延はありません。単に運がいいだけだったのかも知れませんが、ルール違反の取引をしない限りあまり心配しすぎても仕方ないと私は割り切って使ってます。
そもそもFX自体がリスクの塊みたいなものです。リスクを許容できない方はFXを始めないのが一番です。
いざという時の安全性を求めるならば国内FXを使いましょう。
取引ツールの多様さ
国内FXはGMOでははっちゅう君、YJFX!ではCymoのように各社それぞれ独自の取引ツールがあります。
海外FXのほとんどはMT4(MT5)がスタンダードな取引ツールです。
どちらも一長一短がありますが、単に取引に使うだけならMT4より国内FXの独自ツールの方が圧倒的に使いやすいです。特にMT4には全ポジション一括決済というボタンがありません。ツールを導入すれば可能にはなりますが、決済スピードがまるで違います。そういった取引の機能面について比べるとMT4はそれほど優れた取引ツールではありません。
ただテクニカル分析で用いるならばMT4はとても優秀です。移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケータがそれこそネットを探せばいくらでも出てきます。自分が取引しやすいようにカスタマイズできるのがMT4の魅力です。また自動売買ツール(EA)の多くもMT4用です。
※国内FXにもMT4を提供している会社もありますが多くはありません。また海外FXでもMT4以外(cTraderなど)を提供している会社もありますがこちらも多くありません。
テクニカル分析はMT4で、取引は利用する会社の独自ツールでとうのもあり。
強制ロスカット(ゼロカット)システムについて
強制ロスカットはとても重要だと個人的に思っています。国内FXでは証拠金維持率100%を切るところで強制ロスカットが執行される会社もあるくらいで、強制ロスカットで全資金を失うことはまずあり得ません。そもそもレバレッジが低いので強制ロスカットまでいくようなトレード自体やらない方が良いとも言えます。
この証拠金維持率ですが、海外FXでも一律ではありません。会社によって0%というところもありますし、100%というところもあります。有名どころの海外FXでは20%が多いようです。ですので、海外FXでは強制ロスカットが執行されれば口座資金のほとんどを失うことを意味します。
だから、海外FXは危険だと言っているのではありません。逆に国内FXは安全であるとも言っていません。強制ロスカットの水準について解説しているだけです。
例えば近年ではフラッシュクラッシュやコロナショックのような大暴落があるとします。その時にもし国内FXで強制ロスカットや逆指値がきかずにマイナス残高になってしまった場合、口座資金を全て失ったうえでさらにマイナス分を追証という形で請求されることもあります。(←スイスショックや英国のブレグジットの時に現実的に起こりました)
海外FXではそういった不測の事態が起きた時にゼロカットされてマイナス残高にあってもリセットされるだけで追証の類はありません。
こういったことが現実に起きた場合のことを考えると海外FXのゼロカットシステムは口座残高以上のリスクはないので思い切ったトレードができるとも言えないでしょうか?
強制ロスカットもそれぞれのメリットデメリットをよく理解して自分に合ったものを選択するべき。ゼロカットが資金コントール方法なんていうのもありだと思いますよ。
税金の違い
FXで得た利益が年間20万円以上ある場合(非給与所得者なら38万円以上)、必ず申告納税しなければなりません。
海外FXは海外の会社だから申告しなければわからないんじゃないか?と思う方は多少なりともいらっしゃると思いますが、納税は国民の義務です。また脱税は犯罪です。ちゃんと利益を出したなら胸を張って申告納税しましょう。税金をごまかそうとあれこれやる時間があるならば、その労力をトレードに向けてもっと利益を求める方が建設的だと思います。
そして大事なことなのですが、海外FXと国外FXで課税方法が違います。
国内FXは申告分離課税なのでどんなに利益が出ても一律20%(今現在は復興特別所得税があるので20.315%)です。それに引き換え海外FXは総合課税ですので累進課税になります。それだけではありません。国内FXは損失繰越が可能ですが、海外FXでは損失繰越ができません。
ようするに海外FXでは利益が大きければ大きいほど税金も高くなっていくことになります。またよく海外FXの税金についての解説をみると「330万以下ならば税率10%で済む、695万以下までなら国内FXと同じ税率20%」ということが記されていますが、確かに専業でFXの利益のみが収入であればそうですが兼業トレーダーは本業プラスFXの利益が総合課税の対象となりますので前述の330万とか、695万とか、そう単純ではありません。
もしもサラリーマンで年収400万ある方がFXで300万の確定利益がある場合、300万の10%ではなく、合計700万の23%の税率になります。(←控除がありますので実際はもう少し減ります)
国内FXの税率は一律約20%、損失繰越可能。海外FXは儲かれば儲かるほど税金は高くなり、損失繰越不可。税金面では国内FXがとっても有利
まとめ
ココがポイント
長所
国内FX→スプレッドが狭い。安全性高い。分離課税。取引特化の独自ツール。
海外FX→レバレッジが高いので低資金で大きく儲けることができる。ボーナスがある。ゼロカットなので追証なし。MT4が使える。
短所
国内FX→レバレッジ最大25倍まで。マイナスになった場合は追証が必要。ボーナスはほぼなし。MT4が使えない会社がほとんど。
海外FX→スプレッドが広い。安全性が低い。儲かれば儲かるほど税金が高くなる。